【映画】ある男【感想】


久しぶりにブログを書こうと思って自分のHPに来たら一年以上も書いてなかったことに気がついた。
驚き過ぎて逆に平静。
ということで映画の感想。
最近せいじ映画見てなかったので久々感。
昔は超見てたのにな。いまいち見たい!っていう映画が減ったのかも。
もしくは自分のインプット欲が減ったのか。
前置きが長くなるので感想に移ろう。
妻夫木聡が主演。
主演だけど、前半は主演感は皆無。
窪田正孝が主演感強し。
あー、これはネームバリュー的に妻夫木を主演に据えるが、実際は窪田くんが主演のやつかなと思ったが、
終盤にかけてしっかりと妻夫木くんが主演張ってた。
ある男というタイトル通り、
タイトル通りでもないか。その人間がどういう人間かは自分の得た情報でしかわからないよねっていう映画。
自分が得た情報で構成された目の前の人間がその人の全てなんだよね。
よく、お前が俺の私の何を理解してるっていうの?なんていうセリフあるけど、
せいじは常々、全部理解してるよって思いながら聞いてた。
だってせいじにとってその人はせいじの知っている部分、せいじが認知している部分で構成されているから。
というかせいじの認知によってでしか存在していないわけで。
つまりせいじの認知している世界に存在している目の前の人間のことをせいじは全て理解しているし、全てを知っているってことになると思うんだよね。
人にはいろんな面があってなんていうのは当たり前だけど、そのせいじが現状認知していない面はせいじが認知するまでは存在することはなくて、せいじが認知したことによって初めて存在し、その人の構成要素として成立する。
まあつまりせいじはその人のことを全て理解しているっていうことなんだよ。
そう言うことで、この「ある男」っていう映画は、
戸籍を売買して別人の経歴を背負い生き直すっていう話ではあるんだけど、
戸籍の売買なんてしなくても、飲み屋かなんかで初対面の人間に他人の誰かの人生を自分の経歴として語ってしまえば、もうその初対面の人間にとってはその人はその経歴の人物として存在し始めて、本来ならその場所にいることのない、新しい人間が生まれてしまうということだよね。
案外、人の存在なんてあやふやで不確かなものなのかもね。
最後妻夫木くんは誰になったんだろうね。
色々と考えるには楽しい映画だったけど、何も考えずに楽しめるエンターテイメント映画ではなかったかな。
あと仲野太賀くんはもうちょっといい使い方して欲しかったな。

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