紙の月 感想


宮沢りえ主演、紙の月、観た!!!

とりあえずすごい!
宮沢りえが日本アカデミー賞で主演女優賞を取ったのすごい納得。

どんどん非現実というか、押しつぶされそうな不安の中に彷徨っていきそうなのに、
それを日常の一コマのようなこなしていく感じがいい。

いや、終盤で取り乱していたところはあるのだけれど、
最後の窓ガラスを椅子で割ったあたりからの疾走感ね。
まあ、実際に疾走しているんだけど!

小林聡美のピリピリした雰囲気もまたよかった。
最後のふたりのやり取りは天秤がどちらにも傾きながら、静かに静かにざわざわとくる。

大島優子のありがち感はすごく自然体で宮沢りえとの組み合わせることで、
見た目も平凡でまあかわいいという、まさにありがち感を体現していたのはすごいけれど、それだけという感じかな。

そしてなんといっても池松壮亮。
このどこか冷めているけど情熱的といった演技が素晴らしい。
ただ、最近、若手俳優に、この「冷めているけど、実は熱い」みたいな演技をさせ過ぎている気がする。
しかもこれをやっていれば演技派若手俳優みたいな傾向が。
むしろ気持ちのいいまじめな好青年を嫌味なく演じられる方が凄いと思うけどな。
時代が求めてないのかなあ。
妻夫木君とか山田君は最初はそんな感じだった気がするし、そんなドラマや映画が多かったような。

とはいいつつ、この池松壮亮がいないと全く持って成り立たたないよねえ、と思わせる存在感はさすが。

予告編

ただこの予告編の編集の仕方はずるいと思う(-_-)