感銘を受ける


せいじは「感銘を受ける」ことはないこともないけど、滅多にない。

まわりも似たようなものだと思っていたが、そうでもないようだ。
10代ならまだわかるが、自分と同世代の人間がそうだとちょっと驚く。

色々な考え方や生き方に触れながら、自分の考えをある程度確立した年齢になっているのに、
だれかのちょっとした発言に簡単に心動かさせるというのはどうなんだろう。

そういう人は、感性が豊かとか、柔軟な考えができるとか、
まあ、そういういい意味でとらえられなくもないけど、
せいじ的には、幼いなというか、むしろそういった考えにいまだに至ったことがなくて、よく生きてこられたなとか思ってしまう。

せいじは自分のことを相当優秀な人間だと思っていて、
どこか周り人たちを下に見ている節があるからなのだろうな。

「生きている」ってことは、それだけで貪欲なはずなのに、
淡白な発言をする人に魅力を感じようがない。

秋分の日は昼と夜の長さがほぼ同じ日という認識だったが、
「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」日という意味合いもあるようだ。

せいじのような考え方もどこかで過去の人によって文章化されて、存在しているんだろうな。

そんな秋分の日。